「Black Lion Audio BLUEY 500」をレビューします。この記事では、BLUEY 500の特徴や音作りにおけるメリットを詳しく解説。初めてのアナログアウトボードでも手が出しやすい価格設定のBLUEY 500は、音楽制作家の皆さんにとって新たな選択肢となるでしょう。
Black Lion Audio BULEY 500レビュー|操作性が高いコンプレッサー
今回ご紹介するのはこちら。Black Lion Audio BLUEY 500です。グラミー受賞のエンジニア、クリス・ロード・アルジさんが所有する1176ブルーストライプコンプレッサーを忠実に再現したコンプレッサー BLUEYという製品があるんですけれども、そのBLUEYをAPI500モジュール化したのがこのBLUEY500です。
まず最初に「Black Lion Audio BLUEY 500」を使ってみた結論からお伝えすると、操作性が高くて音作りがしやすい機材でした。
「Black Lion Audio BLUEY 500」のメリット2つ
- すべてのつまみが密集していて、近いところにある
- アウトプットのつまみとバイパスのボタンが近くて操作しやすい
「Black Lion Audio BLUEY 500」のデメリット2つ
- レシオの前押しは難しい
- もともとの音源オーディオソースのゲインの調整が必要な場合がある
Black Lion Audio BLUEY 500の価格
「Black Lion Audio BLUEY 500」の価格は、99,000円(税込)です。(2023年11月11日時点)
ソフトウェアプラグインとの比較
とはいえ僕はミックスエンジニア、マスタリングエンジニアではなくあくまでもソングライターです。しかもアナログアウトボードの使用経験というのは非常に浅く、両手で足りるくらいの機材しか使ったことがありません。なので今回の僕のレビューは主にソフトウェアプラグインを使用してミックス、マスタリングを完結しているという音楽制作家の皆さんにプラグインと比較をしてBlack Lion Audio BLUEY 500を使って音作りをすることにどのようなメリットがあるのか そんな視点を大事にお話ししていきたいと思います。
Black Lion Audioのコンプレッサーについて
Black Lion Audioのコンプレッサーには、Black Lion AudioBLUEY、Black Lion AudioSEVENTEEN、Black Lion AudioB172Aがあります。
Black Lion Audioのインターフェースについて
Black Lion Audioのインターフェースには、Revolution 2×2 24Bit 192kHz USB-Cインターフェースがあります。
Black Lion Audio BLUEY 500の詳細
僕の記事ではBlack Lion Audioの製品、これまでもたびたびレビューしてきているのですが Black Lion Audioの製品は初めてのアナログアウトボード、非常に手が出しやすい価格設定なのがいいところです。このBluey500はMI7 Japanの公式オンラインストア、Music Ecosystemsで99,000円で販売されているんですけれども アメリカの大手ショップでも699ドルで売られている製品なのでかなり今の相場考えると良心的な価格設定と言えるでしょう。
BLUEY 500の各つまみ、ボタンの機能について
まずは各つまみ、ボタンの機能をざっと説明していきます。5つあるつまみのうち上2つが左がインプットつまみ、右がアウトプットのつまみです。
Black Lion Audio BLUEY 500はChris Rhodes 主人公の個体を忠実に再現しているため、アタックつまみは右に回すほどアタックタイムが遅くなるという逆の仕様になっています。また、各つまみの重さ、トルクも微妙に違って、インプットとアウトプットのつまみのトルクは一緒で、クリック式になっていてかなり細かくメモリが刻まれている感じです。
BLUEY 500のMixのノブとアタックリリースについて
Mixのノブはインプットアウトプットと比べるとトルクが重い感じで、クリック感もインプットアウトプットのつまみと一緒です。アタックリリースはアタックが1から11段階でリリースも1から11段階になっています。アタックのつまみは軽めで、リリースのつまみは重めで、リリースの方がヌルっている感じです。
BLUEY 500のVUメーターとレシオボタンについて
VUメーターがあって、メーターの左右のボタンは左に並ぶボタンがレシオのボタンで、下から4対1、8対1、12対1、20対1です。レシオボタンは複数ボタンの同時押しにも対応してい、またボタン全押しにも対応しています。VUメーターの右側にはVUメーターの表示を切り替えるボタンが3つと、最も下にバイパスボタンがあります。
BLUEY 500のステレオリンク機能
さらに、専用のアダプターを使用することでBLUEY 500を2台並べてステレオリンクさせることも可能です。
僕が今回使っている500シャーシはクランボンオーディオの500ADATというシャーシです。このシャーシはDAWソフトとの音声のやり取りをADATで行えるというのが特徴的で、僕はLogic Proをメインで使っているんですが、ADATで入出力するというのはかなり便利です。
それでは実際に音の変化をお聞きいただきながらBlack Lion Audio BLUEY 500の特徴、僕が感じたことをお伝えしていきたいと思います。
Black Lion Audio BLUEY 500の設定方法と特徴
Logic ProのAudio FXにI.OというAudio FXをインサートし、ここでアウトプットをADAT OUT 1、インプットをADAT IN 1に設定することで、DAWソフトのトラック上に配置したオーディオが一旦BLUEY 500に送られ、そこから帰ってきてその音を聞くことができる。そんなセッティングになっています。
BLUEY 500を用いた音楽制作の実例
今回僕の楽曲で色々な楽器のオーディオソースを用意してみました。まずは男性ボーカルを聞いていきたいと思います。設定はレシオ4対1、インプットのつまみは下げ切り、アウトプットのつまみも下げ切り、Mixノブはコンプレッションがかかった音を100%、アタックは最も遅く、リリースは最も早くという設定からスタートしていきます。
BLUEY 500の操作感と音質の変化
それでは再生してみましょう。まずはバイパス状態からスタートします。再生します。メーターはまだ触れてませんね。バイパスを解除します。アウトプットのつまみを上げていきます。インプットを上げていきます。メーターが反応してきました。バイパスして音量を合わせていきます。
BLUEY 500の音質調整の詳細
ay ボーカル Fairwayこれから close アタックを早くしてみます。初磨りはここから 粘りが高いです。リリースしてアタックを動かす 音が詰まる感じがしますね、すごくリリース遅くしていきます。
これでコンプがかかりっぱなしになります。これでレシオを上げていきます。音量を上げていきます。もっと突っ込んでみます。ずーっとコンプかかっている状態です。
BLUEY 500の音質変化の感想
始まりはここから。はい、どれぐらい皆さんに伝わっているかなんとも言えないんですけれども、僕が触っている感じだとまずインプットのつまみがプラグインの1176を触っている感じと違っていて、12時ぐらいまではほとんど音色の変化はあっても、そのコンプレッサーのかかり方の変化はあっても、音量の変化はほとんど感じない。
BLUEY 500の音量変化とアナログ的な歪み
ここから3時過ぎたぐらいで、グイッとこう最後の人の日って感じで音量がグッと上がっていく。そんな印象があります。インプットに突っ込んでいくとアナログ的な歪みも乗っかってきている感じがします。で再生します。
それはレシオを20対1とかにするとすごくよくわかるかなっていう感じです。試しにレシオの全押しモードをやってみましょう。はい全押しモードでいけました。いますねー。わからないからバイパスの心をつかむ前に、わかりやすく音色が変わります。それぞれ4対1にしています。
全押しモードの音質変化と操作性の評価
僕の音楽の始まりはここから。はい全押しの音質の変化はしっかりわかったんではないかなと思います。でも今手こずってたのはわかったと思うんですけれども、レシオの前押しは難しいです。ボタンが小さいので、ここに指4本並べてせーので同時に押さないと前押しにならないので、これやりにくいです。多分ラックタイプの部類とか1176のオリジナルとかの方が、この前押しっていうの断然やりやすいと思います。そんなしょっちゅう使う技は、そちらを切り替える技ではないと思うんで、我慢してやるってことだと思うんですけど、これはやりにくいです。
エレキベースでの音色変化の試用
では続いて、音色の変化がよりわかりやすいエレキベースで試してみたいと思います。ここからサクサクやっていきます。ではバイパスにして4対1のインプットアウトプット絞って、アタックは最も遅くリリースは最も早くスタートします。バイパス解除します。アウトプットを上げていきます。インプットに突っ込んできます。アタック早くしてきます。アタックを最速に近いところまで持っていくと、音が沈みます。リリースを遅くします。この状態でレシーを上げていきます。やっぱジリジリという歪みが乗ってきます。でインプット突っ込んでいくと、よりわかりやすい。アウトプットを開いていきます。よりわかりやすい。4対1に戻します。はいこんな感じです。
スネアでの音色変化の試用
続いてスネアで試してみましょう。かぶりの音も入っちゃってる音源ですけれども、スネアにかけてみます。ではまた設定を元に戻して、でバイパスして4対1で再生します。バイパス解除します。アウトプットを上げていきます。インプットを上げていきます。引っかかります。アタック早くしてきます。最速です。リリースを遅くしていきます。あーだいぶ違います。レシーを上げていきます。レシーを上げていきます。はいスネア音の変化がわかったんではないかなと思います。
アコースティックギターでの試奏と感想
では最後にアコースティックギターで試してみます。また設定戻して、こうかなこうか、で再生します。バイパスして4対1で再生します。なっていうのがすごくいいなっていうのがありました。
バイパス解除します。アウトプットを上げていきます。インプット上げてアタック早くしていきます。リリースを遅くしていきます。
レシー設定とインプットの調整
でレシーを上げていきます。インプットを突っ込んでみます。おおこの辺で暴れます。最後に要因の部分のアウトプットを上げていきます。リリースを遅くしていきます。
バイパス解除します。リリースを遅くしていきます。リリースを遅くしていきます。はい、こんな感じです。なかなか普通に音作りしている分にはやらないような極端な設定のも、音の変化が伝わりやすいようにやってみましたけれども、なんとなく感じは良かったかなと思います。
アウトプットとリリース設定の最終調整
では最後にアウトプットを上げていきます。リリースを遅くしていきます。リリースを遅くしていきます。はい、こんな感じです。リリースを遅くしていきます。はい、こんな感じで。アウトプットの音を聴いています。
では最後にリリースすると、リリースを遅くしていきます。確保するためにスイートスポットに当てるために、入力のそもそものオーディオソースの原因っていうのをしっかりと調整しておく必要があるかなっていうところです。
音源によるコンプレッサーの聞き方の違い
送りの段階でどれぐらいの音量で送るかというので、このコンプレッサーの聞き方っていうのがかなり変わってくるので、今ボーカル、ベース、スネア、アコースティックギターってやりましたけど、それぞれ微妙に全体的なゲイン音量っていうのが違うので、スイートスポットにうまく当てられないようなそういった音源もありました。
音源調整とコンプレッサー設定の組み合わせによる音色作り
本当はそういう場合には、もともとの音源オーディオソースのゲインっていうのを上げたり下げたりして調整して、それとこのコンプレッサーブルーE500のインプット、そしてアタックリリース、この辺の調整を合わせ技で音色作っていくっていう考え方がいいんではないかなと思います。
Black Lion Audio BLUEY 500の操作性の魅力
アウトプットのつまみとバイパスのボタンっていうのが非常に近いっていうのがすごくいいなっていうふうに思いました。コンプレッサーは音量感っていうのを変えていく、そういったモジュールアウトボードなので、バイパスをオンオフしながら音色の変化っていうのをコンプレッションの効きっていうのを確認していくのようなことはやると思うんですけど、その時に物理的な距離がすごく近いので、非常に操作しやすいなっていうのがすごくいいなっていうのがありました。
密集したつまみの利点
このボタンとつまみだけじゃなくて、すべてのつまみが密集していて、近いところにあるので、これはすごく触りやすいなと思いました。BLUEY 500の優れた点とデメリットとして
この点は、ラックタイプのBLUEYにも勝る。BLUEY500のいいところなんではないかなと思いました。ただ先ほども言いましたけども、レシオ全押しはすごくやりにくいというデメリットもあります。
BLUEY 500の使い方と設定と利点
ミックスエンジニアや、レコーディングスタジオに常設してあるラックのコンプレッサーはほとんど設定はだいたいこの辺のメモリで使うといいよのようなのが決まっています。そこにうまく当たるように、オーディオのソースインプットの方を調整していくのような使い方が多いと思います。僕らのようなソングライターは、レコーディングエンジニア、ミックスエンジニアの方ほど色々なソースを高い頻度で触るわけではないので、毎回毎回使う時にゼロから設定していくようなことのもあると思うんです。その時につまみがすごく近くて、バイパススイッチとアウトプットが近くて、すごく操作性高いんではないかな、音作りしやすいんではないかなっていうふうに思いました。
アナログ機材の利点とBLUEY 500の評価
いかがでしたでしょうか。アナログアウトボードのレビューをお送りした時には、毎回言ってるような気がするんですけれども、アナログ機材は音決めが早く終わります。もちろんプラグインと比べた時に音色的な優位性もあるにはあるんですけれども、それよりも判断が素早く正確になると、そういった印象があります。そしてプラグインを使用する時と比べて、トライアンドエラーの回数を増やせるのもあります。アナログ機材の方が複数のつまみとかボタンっていうのをパパパパパッといじれるので、そこはプラグインの操作ではできないところです。
Black Lion Audio BLUEY 500の使用感と操作性
プラグインもフィジカルコントローラーを併用すれば、そういったアナログ機材触っているような使用感というのを再現することができますけど、そういったコントローラー系を増やしていくとそれはそれで面倒なことが増えたりもしますので、その辺の操作性音作りのスピードはアナログ機材に分があるんではないかなっていうふうに今回も僕は感じました。
BLUEY 500の特徴的な部分
先ほどもお話ししましたが、アウトプットのつまみとバイパスのスイッチが非常に近いのはすごくいいなと思いました。ここはラックタイプのBLUEYと比べてもこのBLUEY500が有意なところなんではないかなっていうふうに感じました。
アナログとプラグインの違い
今ではアナログのアウトボードを忠実に再現したプラグインは色々なメーカーからたくさん出ていますし、そういったプラグインを使っている方も多いと思います。僕も世代的にはこういったアナログのハードウェアではなく先にプラグインを触っているっていう世代ですけれども、実機を触った上でプラグインをいじるっていうのと実機の音の変化は全く知らないでプラグイン触るはまったく違うなっていうふうに今回も思いました。
BLUEY 500の価格と利点
アナログのブルーイ500を触った後にプラグインに行くとすごくプラグインでの音作りも楽に感じるんです。1176系のコンプレッサーはよく使うと思うのでよく使うし使い方を知っていて習得していて損はないんではないかなと思いますので、1176系のコンプレッサー1台買って手元に置いて触ってみようかなっていう時に、このブルーイ500は価格的にもすごくいい選択肢になるんではないかなと思います。
まとめ
Black Lion Audio BLUEY 500はクリスロードさんの個体っていうのを再現したという、通常の1176のコンプレッサーともまた違うカラーが手に入れられるっていうところもありますので、なかなかいい選択肢なんではないかなと思います。
気になった人はぜひチェックしてみてください。最後まで読んでくださりありがとうございました。
Black Lion Audio Bluey 500 【10月末までBLAボトル・オープナー・プレゼント!】