「Sony ZV-E10は、α6400と比較して軽量でコンパクトなボディに、動画撮影に便利な機能が追加された注目のカメラです。本記事では、ZV-E10の特徴や操作性、液晶モニターや接続端子などを詳しく解説し、α6400との違いを比較しながら、その魅力と使い勝手を徹底的に検証します。」
SonyZV-E10の紹介
2021年9月17日に発売されたSonyの新しいVlogカメラ、SonyZV-E10が我が家にも届きました。このZV-E10というカメラは、同じくVlogカメラと銘打ってリリースされたZV-1というカメラのレンズ交換式タイプ、兄弟機と捉える見方と、Sonyが2019年2月にリリースしたAPS-Cのミラーレスカメラ、α6400のマイナーチェンジモデルだと捉える見方などがあります。
α6400ユーザーの視点からのレビュー
今日はそんなα6400ユーザー、それもかなり限定的な使い方しかしてこなかったユーザーの視点から、こちらのZV-E10をレビューしていきたいと思います。
動画撮影のためのカメラ選び
カメラ好きというよりは動画コンテンツを作成するという目的が先にあって、そのために最適なツールを探しているという人に向けた内容になります。
α6400の使い方と使用レンズ
まずは僕なりの偏った限定的なα6400の使い方についてさっとご説明します。使用しているレンズは2本だけです。こちらのシグマ16mm単焦点のF1.4と、1本がこちらのタムロンの17mm70mmのズームレンズF2.8です。この1年間にアップした動画の99%はどちらか1本のレンズを使用して撮影しています。三脚に固定した状態で室内で撮影したものになります。記録設定はFHDの24fpsに設定しています。
生配信での使用方法
また生配信を行う際にもα6400を使用していまして。その際にはα6400のmicroUSB-C端子を使って給電を行い、microHDMI端子からブラックマジックデザインのATEM miniというビデオスイッチャーに映像を出力し、OBSという配信用のソフトを使って配信しています。
音声に使用するマイク
音声はほとんどの場合でこちらのRODEのビデオマイクロという小型のマイクを使用していまして。たまにRODEのワイヤレスGOというワイヤレスマイクを使用する場合もあります。
マイク取り付け時の液晶干渉問題
RODEのビデオマイクロを取り付けた際に、液晶モニターへの干渉を防ぐために、どういうことかと言いますと、α6400というのはチルト液晶になってまして、上の方に液晶が出てきます。
液晶干渉解決方法
スモールリグのコールドシューアダプターというものを取り付けて、コールドシューマウントを2つ追加して、このサイドにこのビデオマイクロを取り付けているとチルト液晶を自分の方に向けた時にも、このマイクが干渉せずにしっかりと液晶の情報を読み取ることができます。
ZV-E10購入の理由
そもそも僕がZV-E10を購入した理由というのは何かと言いますと、僕の使用用途においてZV-E10が先ほどご紹介したα6400の上位互換になり得るかなと思ったからです。
ZV-E10ボディの質感とサイズ
ここからレビューに入っていきます。まずボディについてです。ZV-E10のボディはわかりにくいので、このモフモフを外しましょう。質感は噂されていた通りα6400と比べるとややチープです。プラスチックの質感になってます。サイズは一回り小さくなっていますが、このサイズ感は僕にとっては持ちやすいという感じです。
小型軽量化されたボディと機能
こういったものが省略された分小型軽量化されたボディとなっております。そして動画撮影時の瞳オートフォーカスや録音時のモニター強調表示、あとは大型化した録画開始ボタンなど動画撮影時に便利な機能が、このZV-E10にはいくつも追加されているわけですから
重量の違いとレンズの影響
重量はα6400と比べると約60g軽くなっていまして。それは比べるとしっかりと体感できます。ただ、僕が使用している大きめのレンズと組み合わせて、こういったレンズを装着した時には、その差はあまり感じられなくなるなと僕は思いました。
ボディの持ちやすさの違い
ZV-E10はボディが軽い分、重たいレンズをつけた時にレンズ側に重心が傾くので、60gの差はそこで相殺されてしまうかなという印象です。また、僕はほとんどこのポジションは取らないのですが、こうやってボディを握って自分ではない別の被写体を撮るという時には、α6400の方がグリップが深くて手に馴染む立体的なデザインになっているので、はるかに持ちやすいなと感じました。
操作性の違いと慣れの必要性
次に操作性についてですが、ボディは限りなくα6400に近い形になっていますが、操作性はZV-1の延長と考えるべきでしょう。メニュー画面の構造はほとんど同じなのでそこは問題ありませんでしたが、電源ボタンや録画開始ボタンをはじめ、ボタン類の位置とか割り当てられている機能がまったく違うので、慣れが必要だなと感じました。
他モデルとの併用や乗り換え時の戸惑い
現状このZV-E10に近い操作性を持ったカメラは、先ほどご紹介したZV-1以外には存在しないので、Sonyの違うモデルのカメラを併用する場合や、今後上位機種に乗り換える場合には操作性が戸惑うかなと思います。
液晶モニターと接続端子の違い
次に液晶モニターと接続端子について、この記事で最も皆さんにお伝えしたいポイントです。α6400は先ほどもご紹介したように、シルト液晶です。このような感じで画面が自分の方に向いてくると、ZV-E10はバリアングル液晶です。こうやって横に出てくる。これで調整ができる感じです。
バリアングル液晶の自撮りの利点
よくバリアングルは自撮りがしやすいなんていうふうに言われるのですが、僕の使い方で言うと本当かなと思います。
ZV-E10の不満点:接続端子の位置
ZV-E10で最も不満な点は、液晶モニターが開く側に各種接続端子が備えられているという点です。ここにUSB-Cの充電のポートと、Micro HDMIの映像出力のポート、さらにヘッドホンアウト、ヘッドホン出力のポートがあります。
動画撮影に特化したZV-E10
これまで僕はα6400をこのような感じで撮影に使用してました。そんな中で今回紹介したZV-E10を 検討するのかどうかは その人次第ですが 動画撮影に特化した機能を 使うつもりであればZV-E10はかなり良い選択肢になりそうです。
外部マイク装着と配信時の問題
モニターが見えるようにチルト液晶を起こして、先ほども紹介しましたスモールリグのアダプターを利用して、外部マイクをサイドに装着します。配信で使用する際には、そこにこのような感じで本体の右側に2本のケーブルを接続して使用していました。
内蔵マイクの音質比較
こちらで同じようなことをしようとするとどうなるか。まず考えうる最小装備がこちらです。ウィンドスクリーンのみを装着した場合がこちら。内蔵マイクの音質比較というところで言うとZV-E10の方がα6400よりも優れてるので、外部マイクを使用しないという場合はZV-E10のコンパクトさというのは悪くないです。
モニターの見づらさと配信時の問題
ここに外部マイクを取り付けると、見た目が変わっただけと言ってもいいかもしれません。レンズからモニターに目を映した時に、レンズの上側に目線がずれるか、右側に目線がずれるか、慣れの問題かなというふうにも思いますが、レンズが影になってモニターが見えづらい角度が必ず生まれてしまいます。
ZV-E10のがっかりポイント第1位
最悪なのは次です。配信で使用する場合はこのような感じになります。電源供給用のUSB-Cケーブルと映像出力用のマイクロHDMIのケーブルが干渉して液晶モニターが非常に見づらくなってしまうことです。これはダメだろうとZV-E10のがっかりポイント第1位です。
α6400ユーザーへのアドバイス
いかがでしたでしょうか。ここからはα6400の内蔵マイクとレンズはSIGMAの16mm単焦点レンズを使ってお届けしていきます。これから日々使っていく中で、こちらのZV-E10にしかない動画撮影時の便利機能に助けられる時はあるかもしれませんが、今α6400を使用している人が買い替える必要はないかなと思います。
ZV-E10のリセールバリューと選択肢
動画撮影に特化した使い方をしている人であっても理由は2つです。1つ目はα6400にできてZV-E10にできないことというのも確実に存在するということ。そして2つ目がZV-E10のリセールバリューが今後どのように変わっていくかというのが非常に不透明であるということです。
ZV-E10以外の最適解の存在
また現在SonyのAPS-C機を持っていない人で、こちらのZV-E10の購入を検討している人のうち、3割から4割くらいの人にはZV-E10以外の最適解があるように思います。それはα6400なのかもしれないし、ZV-1なのかもしれないです。
動画撮影に特化した機能の活用
そんな中で今回紹介したZV-E10を検討するのかどうかはその人次第ですが、動画撮影に特化した機能を使うつもりであればZV-E10はかなり良い選択肢になりそうです。
他の撮影機器との比較
GoProなのかもしれないし、Osmo Pocket 2なのかもしれないです。 手持ちのスマホをジンバルと組み合わせて使うということなのかもしれないです。ZV-E10ではないとダメだよねというシチュエーションがあまり思い浮かばないです。
ZV-E10の魅力を引き出す条件
ZV-E10の魅力を引き出すためには、少しでも軽くて小さくて、画質に満足のできるレンズが一緒に必要だなと思います。とにかく絶妙に僕らを悩ませるスペックになっていまして、Sonyのカメラ沼レンズ沼に顧客を引き込むための巧妙な巻き絵とも言えるかもしれません。
新製品購入のタイミング
ここからはZV-E10の内蔵マイクとシグマの16mmの単焦点レンズでお届けします。新製品をホットなうちに買うのは楽しいことです。でも不要な買い物はしたくない人、価値を見極めてから買い物をしたいという人は、少し待ってもいいかなと思います。
α6400の中古価格の動向
注目したいのがα6400の中古価格の値動きです。現状α6400 ボディのみの中古価格が、およそ8万円台後半という感じです。これが5000円から1万円くらい下がってくるというふうになると、α6400で良くないという感じが非常に強くなってくると僕は思います。
ZV-E10とα6400の選択肢
ZV-E10手元に届く前には、僕の頭にはα6400とZV-E10の2台持ちを継続するという選択肢と、α6400を売ってしまってZV-E10の1台体制に移行するという選択肢と、α6400を売ってZV-E10を1台購入し、ZV-E10の2台体制に移行するという3つの選択肢があったのですが、そのうちの3つ目の選択肢は完全に消えました。
α6400とZV-E10の違い
2つ目の選択肢に関しても、α6400でしかできないことが明確にある以上、すぐには踏み切れないかなという感じです。最低でも1、2ヶ月は今の2台持ち体制を継続してみて、今後どうするかを考えていきたいなと思っています。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました。どこかの誰かの参考になっていれば嬉しいです。今後の記事もどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。また明日。
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