Sonarworks SoundID Referenceレビュー!使い方や対応機種も解説

Sonarworks SoundID Referenceレビュー!使い方や対応機種も解説

レビューした人

レビュアー:ぱくゆう

ぱくゆう

音楽・音響機材選びのアドバイザー

シンガーソングライター兼作曲家。YouTube「ぱくゆうチャンネル」をメインに音楽愛好家、音楽制作家に向けた様々な情報を発信している。音楽家ならではの視点によるオーディオ機器、音楽制作機材のレビューも好評。

Sonarworks SoundID Referenceのレビューや使い方を紹介します。おすすめの音響補正ソリューションで、部屋の音響特性を把握し、自身の対応機種やヘッドホンでフラットに補正された音でモニタリングが可能になります。カスタムターゲット機能で帯域調整も簡単。セールになっていたら迷わず手に入れることをお勧めします。これであなたの音楽体験が格段に向上するでしょう。

Sound ID Referenceのレビュー|これを買えば間違いなし!

今日は部屋の音響特性を測定し、スピーカーの出音を補正してより良いモニター環境を実現してくれるソフトSonarworksのSound ID Referenceをレビューします。

まず最初にSound ID Referenceを使ってみた結論からお伝えすると、いいからもう黙って皆買えとそれぐらい強くおすすめしたいソフトです。

また、Sound ID Referenceのメリット・デメリットを端的に紹介すると以下の通りとなります。

Sound ID Referenceのメリット2つ

  • 補正された音でもモニタリングできる
  • 音響特性を把握できる

Sound ID Referenceのデメリット2つ

  • 長時間使うと疲れる人もいる
  • 部屋の配置によって効果が変わる

Sound ID Referenceの価格

Sound ID Referenceの価格は、42,900円(税込)です。(2023年10月26日時点)

Sound ID Referenceとは

販売形態は大きく分けて2つです。こちらの専用の測定マイクが付属したパッケージ版と、ソフトウェアのみのダウンロード版です。僕はSoundIDの前身ソフトとなるSonarworks / Reference 4のパッケージ版を購入して、そこからSoundIDへアップデートを行いました。

ソフトをインストールしたら、そのソフトの指示に従いこの専用の測定マイクで部屋の音響特性を測定していきます。

Sound ID Reference使い方と測定結果

それでは、ここからは僕の部屋の測定結果をお見せしながらお話をしていきます。こちらが僕の部屋の測定結果です。

これ思い当たる節ありまして、僕のこの作業部屋は綺麗な長方形になっていて、そのセンターをとって色々なものを置いてはいるのですが、右側の壁と左側の壁でまったく置いてあるものが違うんです。

部屋の壁の状況

右側の壁というのは、部屋の壁むき出しで、そこにギターを吊るしたりしてます。左側の壁というのは、一面本棚になってて、そこに本とかCDとかが入っていて、さらにこの動画では見えてないカメラの奥、こちら側、左側に非常に大きい照明が置いてあります。

Sound ID Referenceの使い方と概要

これはSoundIDに関しての話です。SoundIDは、システム全体に適用する使い方と、DAWソフトにプラグイン立ち上げてマスタートラックにインサートして使用する使い方の2つがあります。

1つ目は、システム全体に適用した場合、YouTubeの動画見ても、SpotifyやApple Musicなどで音楽再生しても、スピーカーから出でくる音すべてが補正された音になります。

2つ目は、DAWソフトにインサートして使用する場合、DAWソフトを再生した時に再生される音だけが補正されるという形になります。

Sound ID Referenceカスタムターゲット機能

さらにSoundIDにはカスタムターゲットという機能があり、帯域を調整することができます。上の方は補正しなくていいです、下の方は補正しなくていいです、というように設定することができます。

部屋の音響特性の把握

また、僕の場合は100Hzあたりにまずい特徴があって、これを修正するために部屋のものの配置を変えたり、急音材や拡散板を置いたりする必要がありそうだったと、SoundIDを使うことで視覚的にはっきりと理解することができました。

帯域の選択と補正

選択された帯域だけローフリーケンシーが141Hz、ハイフリーケンシーが2824Hzとこの間だけは補正してください。その下その上は補正せずにスピーカーそのままの音で出してくださいねということができます。

調整可能な出音と機能

これは出音の好みに合わせて調整ができるという機能です。さらに非常に面白いのがトランスレーションチェックという機能です。ここには色々なシチュエーションのプリセットが入っています。

Sound ID Reference対応機種

このCar1を適用して音を再生すると、車の中で音楽を聞いているような特徴的なサウンドでモニタリングすることができます。他にも、インイヤーヘッドホン(おそらくAirPodsのこと)、Momentum(おそらくゼンハイザーのMomentumシリーズのこと)、RAT14(14インチのノートブックのPC)、スマートフォンのスピーカー、スタジオのスピーカー(NS10M)、ミックスキューブ(小さい四角形のやつ)、Japanese(46インチテレビ)、Korean(60インチテレビ)などをイメージした音響特性を再現してくれます。

Sound ID Referenceの魅力

なぜ僕はSonarworks Sound ID Referenceを万人に勧めたいのか。僕はこの補正が万能なものだとは思っていません。スピーカーの音は僕は大好きですけど、そのスピーカーの音を最も聞きたいように出力したいなっていうのがあります。

どのようなシチュエーションでも最も聞いてほしいパートがしっかりと聞こえるようなミックスをするとか、自分のミックスした音源が色々な環境で聞かれた時にどういう風に聞こえるのかをこのソフト1本でいろいろ確認することができます。

理想的な音響環境の重要性

周波数帯域、周波数特性だけで語れるものではないと思います。理想はすごくいい部屋、整った部屋、音響的に整った部屋でいいスピーカーを鳴らすっていうのが理想だと思います。

このソフトを愛用している人の中には、SoundID長時間使っていると疲れる人もいるようですね。そういったことをおっしゃる方もいます。

音響測定の正確性について

そして音響の測定に関しても、念のためしっかりとした測定マイクがついていて、測定の方法もかなり厳密というか、シビアな測定方法になってますけれども、どれぐらい正確なのかは正直分かりません。何とも言えないところです。ですので、このソフトを買ってこのソフトを適用すればみんなが完璧なモニター環境になるよ、ということではありません。

Sound ID Referenceをおススメする理由

では何が良いかというと、一番はこのソフトを使うことで自分の部屋の問題点が分かるということです。どこにどういうものを置いて、どういうスピーカーセッティングにして、何を変えれば良い音が出るのか、音響特性がどう変わるっていうのが、視覚的に分かるわけです。

ディティールにこだわる前に

そういうディティールにこだわる前に、まずスピーカーの置き方であったり、部屋の物の置き方であったり、そういったものを工夫するだけで、かなり劇的に音響特性って変わるんだよということをこのソフトを使うことで理解することができます。

有名人の意見に冷静な目線で

音響特性にどれだけの影響を及ぼすのかっていうのが分かれば、そういったものを全て鵜呑みにしないで、冷静な目線で捉えることができます。

音に対しての価値観が変わる。そんなソフトだなというふうに僕は思ってます。なので、初心者はDTMの機材揃えるのと一緒に、このソフトも買うことをお勧めしたい。

Sound ID Referenceセールやスピーカー選びの悩み解消

スピーカーを何にしようかな、2万円のスピーカーにしようか、5万円のスピーカーにしようか、どうしようか、10万円のスピーカーにしようかと悩むのであれば2万円のスピーカーと一緒にこの商品を買いましょう。とにかくお勧めです。

たまにSound ID Referenceがセールになっていることもあるので、お安く手に入れることもできます。

Sound ID Referenceヘッドホン特性のフラット化

いかがでしたでしょうか?今回紹介した機能の他にも、ヘッドホンの特性をフラットにするっていう機能もあったりするのですが、そちらに関しては僕はあまり重要ではないかなっていうふうに思っているので、今回の記事では割愛させていただきました。

ヘッドホンでしか使用しない方は、Sound ID Reference for Headphoneというヘッドホンプラグインにのみ対応するモデルがあるのでそちらをご検討いただければと思います。

僕がお勧めするのはスピーカーの補正の方です。ぜひ購入をご検討ください。気になった人は、ぜひチェックしてみてください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

Sonarworks ソナーワークス/SoundID Reference for Speakers & Headphones with Measurement Microphone

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