AVIDから新たに発表されたM-BOX STUDIOは、多機能オーディオインターフェースの新たなスタンダードを打ち出します。その大きなサイズと独特な配置は、操作性と機能性を追求した結果で、これまでにない新しい選択肢を提供します。本記事では、その魅力と特徴を詳しく解説します。音楽制作家や音楽愛好家はもちろん、新しいオーディオインターフェースを探している方にも必見の内容です。
AVID M-BOX Studioレビュー|何でも柔軟に対応できる製品
AVIDからM-BOX Studioという新しいオーディオインターフェースが発表されました。11月下旬発売予定のこの製品、M-BOXという名前がついたオーディオインターフェース、実は久々の復活でして、僕が初めて購入したオーディオインターフェースがM-BOX2というもので、AVIDの前身の会社であるデジデザインが作っていたものですけれども、なんだか懐かしい気持ちになりました。
まず最初に「AVID M-BOX STUDIO」を使ってみた結論からお伝えすると、何でも柔軟に対応できる製品でした。
また「AVID M-BOX STUDIO」のメリット・デメリットを端的に紹介すると、以下の通りとなります。
「AVID M-BOX STUDIO」のメリット2つ
- Bluetoothの入出力が付いている
- 1年間のサブスクの権利が付いてくる
「AVID M-BOX STUDIO」のデメリット2つ
- サイズが大き目で存在感がある
- 使う人を選ぶ製品
AVID M-BOX STUDIOの価格
「AVID M-BOX STUDIO」の価格は、138,600円(税込)です。(2023年12月30日時点)
AVID M-BOX Studioの特徴と魅力
ここ数年の各メーカーの新型オーディオインターフェースのリリースラッシュからは、かなり遅れをとってしまったかなという印象ではありますけれども、同価格帯の他社製品にはない魅力がたくさん詰まった独特な仕様をしていまして、なかなか面白そうです。
今日は公開されたAVID M-BOX Studioの仕様、スペックをチェックしながら、この製品がどのような人におすすめなのかというところを考えてみたいと思います。
AVID M-BOX Studioの外観
早速AVID M-BOX Studioの製品ページを見ていきましょう。音楽制作家にはおなじみのショップであるロックオンカンパニーが実機を使ったレビュー配信をすでにやっていまして、僕も見たんですけれども、サイズは大きめです。スピーカーとの対比とか、あとはモニターとの対比を見ていただければわかると思うんですが、かなり存在感はあります。
ターゲットとサブスクリプションについて
プロフェッショナルな機能をパーソナルに。パーソナルスタジオ、ここがこの製品のターゲットになります。プロフェッショナルなレコーディングを実現します。Pro Tools Studioを搭載した、この製品にはスタンダードなグレードのソフトっていうのが、1年間使えるサブスクリプションの権利っていうのがついています。
Pro Toolsは今、全てサブスクになっていて高いんですけれども、1年間で多分3万円くらいするんです、普通に買うと。この製品なら1年間使えるサブスクリプション権利が付いてきます。2個付いてるのは珍しいかなっていう印象です。なのでその分のライセンスがついてくるのはバリューかなと思います。
接続端子と機能について
接続端子はType-Cです。レコーディング、モニタリング、ミキシングと、この辺をやりやすくすると、そういう機材です。この背面の端子を見ていただければわかるのですが、かなり充実しています。
オーディオインターフェースとモニターコントローラーの印象
オーディオインターフェースとモニターコントローラーの中間のような、そういう印象を受けました。オーディオインターフェースも各社のいいとこ取りをしているっていう感じがありまして、このM-BOXコントロールっていう専用のコントロールアプリは、RMEのトータルミックスっていうのを意識しているかなっていう風に感じますし、
拡張性と特殊な接続端子について
背面にMIDIのインアウトがしっかりとついているとか、デジタルのインアウトがついていて拡張性も高いっていうこととか、あとはこのエクスプレッションペダル、フットスイッチの接続端子があるのも、今時のオーディオインターフェースは珍しいかなと思います。
FX Loopsとインプット端子の特性
そして、FX Loopsっていうことで、外に出してハードウェアのエフェクトをかまして戻してくるような、そういう使い方もできます。
さらに、この前面に2つ、そして背面に2つあるコンボジャックのインプット1から4に関してはバリアブルZだったと思いますが、ハイZのインピーダンスを可変できるのような、そういう入力端子になってまして、この辺はIKマルチメディアのギタリスト向けのオーディオインターフェース、あの辺のラインからインスピレーションを得て搭載された機能なのかなと感じました。
スピーカー出力の特性
スピーカーの出力は、メインとオルトアウトプット、1,2,3,4っていう感じである感じです。この2つの出力は、全く同じ出力内容にすることもできるし、別々の出力内容を作ることもできます。
AVID MBOX STUDIOのデザインと特徴
側面はこんな感じです。これが新しいMBOXのマークです。現代的というか、ゲーマーっぽいデザインになったなっていう印象です。
トップはこんな感じ。
大型のノブが2つ付いてるっていうのが、珍しい仕様かなと思います。こういうノブが1個付いてるっていうオーディオインターフェースはあるんですけれども、2個付いてるのは珍しいかなっていう印象です。
このMBOXコントロールは、インプットとアウトプットのセクションに分かれていて、それぞれに大型のノブが付いています。
また、真ん中には4つのボタンが付いていて、自由にコマンドをアサインできます。さらに、同時Ioを使用してマイクや楽器などをロックオンできる。
スペックと機能
スペックは、21イン、22アウトで、2つのヘッドホンアウト、2つのステレオスピーカーセットに加え、Bluetoothの入出力が付いています。
これで、iPhoneやiPadなどの外部デバイスからBluetoothで飛ばして、MBOXのルーティングに介入したり、MBOXのアウトをAirPods Proなどで聞くことができます。
さらに、Qミキシングと内蔵トークバックマイクが備わってい、トップパネルの右側のノブの左上に付いている小さな穴がマイクになっていて、レコーディングしたプレイヤーやボーカリストにトークバックを返すことができます。
付属ソフトと価格評価
また、付属しているのは、Pro Tools Studio だけでなく、シベリウスアーティストという楽譜の制作ソフトで、1年間のサブスクの権利が付いてくる。こちらも非常に便利ですね。
このM-BOX STUDIOに向いてるのかなっていうところです。これが1万4、5千円くらいのバリューだったので、トータルで5万円分くらいのソフトが付いてくるという考え方でいいと思います。ただ、そもそもプロツーのPro Toolsのサブスクもシベリウスのサブスクも高いよねっていう話があるので、単純に5万円お得だのようなことではないのかもしれないですけれども、太っ腹だなっていうふうに思います。
M-BOX STUDIOのDAWソフトとの連携可能性
ちなみにもちろん、このM-BOX STUDIOはPro Tools以外のDAWソフトと連携して使用することもできます。
M-BOX CONTROLの詳細とエフェクト
M-BOX CONTROLの詳細を見ていきますと、この中にDSPで動くエフェクトがいくつかあります。EQとリバーブディレイっていうのが付いてます。
M-BOX CONTROLの特徴と評価
このM-BOX CONTROL、M-BOX STUDIOに関しては、コンプレッサーは付いてないけどリバーブディレイが付いてるっていう形になります。
ボーカルレコーディングっていうところを考えると、コンプレッサーよりもリバーブが付いてた方が価値はあるのかなって僕は思うので、コンプも付けてくれればよかったのにはありますけども、EQ、リバーブディレイが付いてるはポイント高いかなっていうふうに思います。
背面の端子とその便利さ
駆け足で見ていきましたけど、この背面の端子っていうのがすべてを物語ってるっていうか、本当に何でもできそうな製品です。
とりあえず使う可能性のある端子は一通り揃えましたのような感じ。インもアウトも余裕があるので、ルーティングも柔軟にできると。ループバックとかにももちろん対応しているしっていうところで、かなり便利な機材なんではないかなとは思います。
価格設定とターゲット層
価格が11万円くらいで販売されるっていうことで、サブスクの権利が付いてくるっていうことも考えると、なかなか攻めた価格設定というか、できるだけ安くしてるのかなっていう印象はあるのですが、とはいえ11万円でこれ買う層ってどこなんだっていうのはよくわかんないなっていうところもあります。
M-BOX STUDIOの最適な使用環境
結局中規模のパーソナルスタジオっていうのが、このM-BOX STUDIOに向いてるのかなっていうところです。日本にどれくらいあるのかなっていうところです。大きいお家にバンド仲間を呼び集めて、そこでレコーディングしているような感覚は、日本は土地が小さい、家が小さいというので、あんまないと思うんです。
AVID MBOX STUDIOの音質について
もっとPro Toolsを使いこなすようなエンジニアとか、もっと上級者になってくると、10万円のオーディオインターフェースのインアウトのクオリティーは、満足できるのかのようなところもあるし、熱中する人には非常に熱中するんだろうと思います。
使ってみたらすごく便利なんだろうけど、でもこのM.Boxクオリティーのインアウトで満足できるのかっていうのが、音を聞いてみないとっていう感じです。
10万円の中にこれだけの機能を詰め込んでるってなると、そんなにインアウトにお金はかけてないんではないかなって思うんです。だからクオリティーは、2万円台、3万円台くらいのオーディオインターフェースと同等のものなんではないかなと僕は予想しています。
音質と操作性について
今のところ先行レビューしている動画や、記事やに、インプットアウトプットの音質に特筆すべきところがあるのかは、あまり感じ取れないんです。
インプットに関しては、インピーダンスが変えられるっていうところの柔軟性、可能性は面白いかなと思うんですけれども、結局アウトのクオリティー大事だよねって僕思うので、出力してそれをスピーカーで鳴らして、その音ですべてを判断するわけですから、アウトの音質があまり良くないってなると、そもそもどうやねんのようなところもありますし、あとヘッドホンアウトの音質のも今の制作スタイルだと大事です。
その辺がどれくらいのクラスの製品のレベルに達しているのかはどうなんでしょうねっていうところです。ただ、すごく新しい選択肢っていうか、ほんとに他のメーカーでここまで必要そうな機能を全て詰め込んで、しかも操作性が高そうなオーディオインターフェースってなかったと思うんです。
操作性の良さについて
多分サイズを小さくするために操作性を犠牲にしているっていうオーディオインターフェースが多いのかなっていう風に感じるんですが、M-BOX STUDIOは思い切ってかなりサイズをでかくして、でも非常に操作しやすいとのことです。
何度も言いますけど、このトップパネルの左側にインプットに関するボタンとかメーターとかっていうのが集中していて、右側にアウトプットに関するメーター、ボタンっていうのが集中しているって、これ非常に分かりやすいと思うんです。
この前面のマイクのインプットとヘッドホンのアウトに関しても、左にインプット、右にアウトプットってこれ一貫してるんで、これ使いやすいんではないかなと思います。
でも、この本体のサイズとか、あとはこのボタンの配置、入力端子、出力端子の配置だと、デスクの真ん中に、この写真のように真ん中にドンと置く以外にないかなっていう感じもするんで、ある程度、人は選ぶ製品なのかなっていう風にも思います。
AVID MBOX STUDIOレビューのまとめ
AVIDのM-BOX STUDIOというオーディオインターフェースについて、僕が思うことをお話ししました。
最後までご覧いただきありがとうございました。 また次の記事で。
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